外国人の在留資格について

在留資格関連情報

 普段「留学ビザ」、「就労ビザ」、「永住ビザ」などの言葉を聞いた事があると思いますが、ここで言う「ビザ」実は在留資格の事を指しています。「在留資格制度とは、各種の在留資格を通して在日外国人を管理する制度です。外国人は日本に滞在するため、何かの在留資格を持たなければなりません。

 法務省のデータによると、現在(2021年4月)計29種類の在留資格があります。それぞれの在留資格が対応している活動内容があります。外国人たちは各自の目的や身分などに応じて、対応する在留資格を申請し、それを持って日本に滞在します。言い換えれば、外国人が行う予定の活動内容に該当する在留資格が存在してなければ、日本に滞在することができないです。

 在留資格を大きく4つに分けることができます。

 1.就労が認められる在留資

出処:出入国在留管理庁http://www.moj.go.jp/isa/index.html

 「入管白書」によると、2020年時点で在日外国人の中、就労可能の在留資格(外交、公用、技能実習を除き)で滞在している人のうち、約66.9%が「技術・人文知識・国際業務」であり、そのうち中国人が最も多くの33.4%を占めています。

 就労可能の在留資格は19種類があり、それぞれの活動内容に制限があります。対応している活動範囲内で行わなければなりません。例えば、「技術・人文知識・国際業務」在留資格を有している外国人労働者が転職する際に、転職先の活動内容によって、改めて在留資格を申請する必要があります。

 2.就労が認めらない在留資格

出処:出入国在留管理庁http://www.moj.go.jp/isa/index.html

 就労が認められない在留資格は5種類があり、「資格外活動許可」を受けている場合、例外的に週28時間以内のアルバイトが認められています(風俗関係などを除き)。この「資格外活動許可」は外国人の身分証である「在留カード」の裏にハンコの形で印されています。下図は筆者が留学生時代に所有していた在留カードです。

(在留カードの裏面)

 しかし、例え週28時間以内のアルバイトであっても、現在有している在留資格の活動内容を妨げてはなりません。例としては、留学生が深夜のアルバイトを継続する事により、保つべき出席率が悪化した場合がこれに該当します。なぜなら、対応している活動内容を行う事が在留資格の要件の一つであり、これは申請時の要件であり、継続するための要件でもあります。そのため、外国人自身も雇用者も注意しなければなりません。

 3.身分・地位に基づく在留資格

出処:出入国在留管理庁http://www.moj.go.jp/isa/index.html

 身分・地位に基づく在留資格は4種類があり、それぞれは「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」です。これらの在留資格は就労に関して制限が少なく、多くの場合は日本人と同様の扱いされます。この中では、「永住者」が最も社会的に認められ、申請条件も一番厳しいです。

 「原則として引き続き10年以上本邦に在留していること」が「永住者」在留資格の取得要件の一つであり、この条件により、現行法上外国人が他の在留資格を経由しなければ「永住者」在留資格を取得できない事が分かります。これも日本がアメリカのような移民国家(直接海外から移民できる)ではない理由です。

 4.特定活動(他の在留資格に該当しない場合)

出処:出入国在留管理庁http://www.moj.go.jp/isa/index.html

 「特定活動」在留資格は文面の通り、法務大臣が特別に認めた在留資格であり、活動内容はそれぞれの事情によって違います。。他の28種類の在留資格の活動内容が全て当てはまらない場合に申請する在留資格だと考えて良いです。筆者自身は大学院を卒業後、引き続き就職活動をするために、「特定活動」在留資格を申請した経験があります。

まとめ

 在留資格は外国人が日本に滞在するために必要な資格であり、日本もこの在留資格制度で外国人の在留を管理しています。在留資格は29種類もあり、それぞれ違う活動内容を対応しています。外国人は自身が行う予定の活動の内容に基づき、相応している在留資格を申請しなければなりません。そのため、どの在留資格に該当するのを悩む場合は、まず何をしたいかを整理することがお勧めします。

※関連記事「外国人来日の流れについて」、「永住者在留資格について」

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